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10日は独りトレ。夜いつもの場所にシャドーしに。この周辺、最近18~20時ぐらいにグルグル回ってるバイクがうるさくてイライラ。丁度ブンブンやってたので、どんな奴か見てみようかと観察。

カワサキ?の250ccぐらいのバイクでネオン管みたいのが光ってる。マフラーは合法っぽいのだが、とにかくブンブンとアクセルを吹かすのでうるさい。止まったら声をかけてみようと待っていたが、鮫のように止まらず。

そうこうしてたら、スクーターでウイリーしてる奴が出現。若干ムカついたが、コイツ、やたら上手い。ず~っとウイリーしっぱなしだ。丁度近くで止まったので声をかけてみる。「凄いですね~。この辺の人?」「あ、はい。会社帰りに少しだけ遊んでるんです。」

このバイクは全くうるさくないので普通に話してみる。聞けば42歳のオッサンで、昔はレースなどに出ていたが、今は家庭もあるので足にしているスクーターで少し遊ぶだけだという。非常に紳士的な人で楽しく話が出来た。

「夜にうるさい奴がいるんですけど、知りませんか?」「ここで深夜にやられたらたまらないですね。音響きそうですもんね~。そういう奴がいるから僕らも冷たい目で見られちゃうんですよね。」

中型バイクは全く止まらずブンブン。「あいつ、運転上手くないですね。」「多分若いですね。全然乗れてませんね~。」俺はバイクはよく分からんが、上手くないのは分かる。オッサンも「何がしたいか分かりません。練習してるみたいですね。」と言っていた。

オッサンは帰宅。そのバイクの止まるのを待ってシャドーを軽く始めるが止まらないまま走り去った。俺が外に出るまでも含めて、1時間半ぐらい走りっぱなし。あ~うるせえ。

いつも通りシャドー開始。最近、自分の鍛錬はそんなに出来てないので動きの確認。う~む、全然動けてない。ステップからディフェンス、妄想シャドーとこなす。

カーン!カンカーン!甲高いエキゾーストノートを響かせて、50ccのNS1?だかが回り始めた。こいつ、朝も昼も夜も(深夜ではない)うるさい奴だ。近くの学校の奴なのは分かっているし、ナンバーも控えてある。何かあった時用にね。

コイツはあと数台と徒党を組んで50cc軍団で走り回る。まぁ若いし免許取ったら走り回りたいのは分かるけどね。自分も車の免許取った時はそうだったし。

夜の奴らの事を知らないか聞こうと止まるのを待つ。止まらん・・。しかしこの時間に走り回りすぎじゃろう。ちょっとイライラして来た。また1周して、かっ飛んで来たので手を挙げてみる。スルーして走り去る。まぁ得体の知れんオッサンが笑いながら手を振ってたら怖いわな。

しかし大分走った後にUターンして来た。「どうかしました~?」「あ、ちょっと聞きたい事があるんだけど良い?」毎日コイツらにイライラさせられてると思うと危なかったが、冷静ににこやかに。

「お兄ちゃんさ、そこの学校の子だろ?」「違います。」カチン!「いつもこの辺走り回ってるじゃんか。学校入るのも見てんだよ。」「このバイク借り物だから分からないですよ。」「因みにさぁ、ナンバーも知ってるぜ。こうこうこうだろ?」と言いながらナンバーを見に後ろに回る。

「なぁ?ナンバー、その通りじゃんか?」「な、なんなんすか?!」「ちょっと聞きたい事があるからエンジン止めろよ。」超ぶすったれた顔でエンジンを止める若者。

「これオメーのだろ?おまえ○○生だろ?」「・・・。」「とりあえず降りろ。」「なんなんすか!」「テメーもブンブンうるせえんだよ!コラァ!聞きてぇ事があるからとっとと降りろこの小僧!」腕をつかんで引っ張ったらバイクごと倒れるとこだった。

こっちが色々聞いてるのに、こっちを見ずに不貞腐れる若者。ガコン!ガードレールのポールをローキック。「なぁ、これ種も仕掛けもねぇ生身の足。な?」ガコンガコンガコン!ポールはビリビリと大きく振動。「真面目に聞けよ。このままオメーとバイク、蹴ってみようか?」

若者挙動不審に。「も、もう二度とこの辺で乗りません!」「そうじゃねえよ。オメーも毎日ブンブンうるせえけど、オメーらどうこうしようってんじゃないんだよ。」「バイクも自分のです。スミマセン!もう二度とこの辺りを走りません!」「だから、そういう事じゃないって。学校通うのにどうすんだよ。」「はい・・。」

「オメーら、粋がって走り回ってるけどさ、学校もナンバーも分かってるんだぜ?無免の奴にも回して乗らせてるのも知ってるよ。学校や警察に言われたりしちゃまずいだろ?」「はい。多分停学です・・。」「確かにムカついてるけど、今はねじ込む気はねえよ。でもさ、この住宅地にはちっちゃい子も年寄りも病気の人もいるんだからよ。もうちょっと控えめにしなよ。な?」「はい・・。」

「それでさ、本題なんだけど、夜にブンブンやってる奴ら、兄ちゃんのツレじゃない?」「いえ、自分の仲間は夜は走りません。」「音がさ、このバイクと兄ちゃんのツレの連中にそっくりなんだよ。怒らないから正直言いな。」「本当に深夜は走りません。」「そうか~。」

ここからは色々と兄ちゃんと話す。寒空の下、1時間も話しちゃったんだけど、なかなか良い話し合いが出来た。遠方からこの近所の学校に通う為に下宿して、頑張ってアルバイトもしてると言う。ただバイクが好きで、暴走族みたいのは嫌いらしい。彼女もいないし(共感)、普段遊ぶ友達も少なく、ストレスが溜まった時はバイクでかっ飛ばしたくなって、この辺に来てたそうだ。うむ、話してみればなかなか良い青年じゃないか。

「あんな言い方して悪かったね。」「あの時の自分の行動、恥ずかしいです。あ~咄嗟に嘘ついたりして。みっともないなぁ・・。」「俺なんてそんなのしょっちゅうよ。ダメな大人だからね。兄ちゃんは逃げずに止まってこうして話し合ってくれたんだ。カッコイイよ。」

すっかり打ち解けて、下宿先まで教えてくれた。「自分の仲間や学校の奴に聞いてみます。もしその中にいたら、迷惑してる人もいるから深夜はやめろと言っておきますよ。」「ありがとう。宜しく頼むね。今度会ったら飯でも行こうよ。」「はい。何か・・止めてもらって良かったと思います。色々なお話聞けて。」

「威圧的な言い方したりこんなとこ蹴っ飛ばしたりして悪かったね。」「いえ、でも本当に怖かったですよ。俺、どうなっちゃうんだろうって。」「こんなちっこいオッサン怖くないだろうに。」「いえ、物凄い威圧感で・・。正直何がなんだか分からなくなりそうでした。」「アハハ!またまた。」

今後も学校頑張れ、気をつけて帰れと言って、若者とバイバイ。頭を下げて走り去る若者。自分としてはかなり冷静に、しかも最後は上手く打ち解ける事が出来たと思う。夜の連中の情報もここでは長くなるので書かないが、かなり有力な情報を得られた。これは俺のリサーチとも一致する。

この後、シャドーして体を温め直して終了。俺はすぐに人を信用して痛い目に遭う馬鹿な人間だ。今回も彼の言う事はその場凌ぎの嘘かもしれない。それでも良い。自分の中の何かが僅かでも変わったと思えたから。

これ日記じゃなくてKAROUDEN-LIghtだなぁ。
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