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MSXとマークⅢでゲーム漬けの日々を送る中学生時代。正月が誕生日の俺は、誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントとお年玉の合わせ技でデカイ物を買う事も多かった。そして1986年の暮れか1987年の正月か、どっちか忘れたが得意の合わせ技で、遂に天下を取ったハード「ファミコン」を買う事になった。

当時は既にディスクシステムも発売されており、そちらでも気になるゲームが多数発売されていた。この時期にファミコンを買うならディスクも遊びたいと思った俺は、お得意の誕生日プレゼントとお年玉とクリスマスプレゼントキャッシュを使ってツインファミコンを購入した。

ある種のファミコンコンプレックスがあった俺は、あの友人宅で見慣れた本体よりも、全く違う形状のハードを入手したいと思ったのかもしれない。人の家に本体を持って行く機会が多かった俺にはAV端子があるのも楽で良かった。ただ本体は結構大きくて苦労したが・・。

このツインファミコン、ゲーム機には珍しいシャープ製。権利にうるさい任天堂が許した背景には色々あったようだが、そんな事は当時の俺はどうでも良かった。

あのファミコンのゲームが自宅で遊べる、しかもディスクまでも。やたらハイテンションになり、残った金も使い果たす勢いでディスクシステムのゲームを買いに行った気がする。中学生なら他に色々と興味が出て来そうなものだが、ツインファミコンの購入により、俺はますますゲームライフにのめり込んで行ったのだった。

一気に幾つかゲームを買ったのだが、その中でも異彩を放っていたのが、この「悪魔城ドラキュラ」だった。今や様々なハードに移植されたこのシリーズだが、これが第1作目。当時こういった西洋ホラーテイストがプンプンなゲームは他に見た事が無かった。当時ゲームブックにハマっていた俺は、こういった伝統的な正統派モンスターが多数登場するこのゲームに心奪われてしまった。

内容は復活してしまったドラキュラを倒しに、ベルモンド家の若者シモンがドラキュラ城に向かうといった設定だ。横スクロールのアクションゲームでライフ制。メインウェポンは鞭だ。この鞭というのが画期的で痺れた。鞭がメイン武器の主人公はこのゲームが初めてだと思う(違ったらスマン)。このゲームのせいで、ドラキュラ退治=鞭というイメージを強烈に植えつけられてしまった。

当時としては最高峰のグラフィックとサウンド。この西洋ゴシックホラーというべき世界をゲーム内で見事に構築している。グラフィックも凄いのだが、サウンドが名曲揃い。これを書くに久々にプレイしてみたが、サントラが欲しいと思ってしまった。

おどろおどろしいタイトル画面。当時のディスクゲームの中で、コナミの最高傑作と言っても過言ではないだろう。確かディスク参入1作目だったと思う。
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プレイヤーの名前を入力。これはセーブデータ管理だけでプレイ中は特に関係ない。そうだ!ディスクはセーブが出来たのだ。当時は確かROMのバックアップが出来ない時代だった。
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ドラキュラ城に到着したアラフォーになったシモン。まさか23年後に、再びこの門の前に立つ事になるとは夢にも思わなかった。今宵、再び死闘の幕が上がる!反射神経、反応速度が著しく衰えているシモンだが大丈夫か?!
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このOPの門からドラキュラ城までの庭までもが、しっかり描かれているのが凄い。木々が生い茂り、彫像が並び立つ。道中に点在する蝋燭を破壊して様々なアイテムを入手して進んで行く。

鞭は皮、鎖、長鎖とパワーアップする(勝手なイメージだが)。サブウェポンは短剣、斧、クロス、聖水、懐中時計があり、どれも一長一短がある。写真は鞭が1段階パワーアップしたとこ。まだ太くて短い。他意はない。
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場内に突入。荒れ果てた洋館がリアルに描かれている。サブウェポンは上の四角枠内に表示される。使うのは方向キーの上と武器ボタン。時間を止める懐中時計は5つ、他の武器はハートを1つ消費する。この写真は聖水を持っている。聖水は投げると床で割れ、少しの間燃える。場所によっては非常に使える。中学生の頃は聖水の意味は1つだったが、大人になって聖水の別の意味を知る事になる。
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ライフを回復するには肉が必要。やはり魚より野菜より肉なのだ。肉は蝋燭を壊していても出て来ない。こういった壁の中に隠されている。当時は肉の場所を全て覚えていたが、今回は忘れてるのでそこら中を狂ったように鞭で叩きまくる。壁の中にいつからあるのは分からないので賞味期限が心配だ。
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ボス戦。ここはでかいコウモリだ。ボロボロのカーテンや朽ちた壁、素晴らしい。斧を取っていて、丁度連射アイテムが出現したとこ。画面上に2発連射可能になる。まんま「Ⅱ」と書いてあるのでわかりやすい。同じ武器を使い続けると更に「Ⅲ」も出現する。この場合は3連射が可能になり、かなり強い。ただ、別のサブウェポンを取ってしまうとイチからやり直しになってしまう。調子こいてバシバシと蝋燭を叩きながら歩いてると、意図せぬ武器を拾ってしまい泣きたくなるので注意だ。
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ボスを倒すと赤い玉が出現。赤い玉を見ると「赤玉はら薬」を思い出してしまう。腹の弱い俺ならではだ。これを取ると残り時間とハート数が点数に加算される。ハートを幾ら溜め込んでも次のステージでは5つからになってしまうのが厳しいが、鞭やアイテム、連射機能はそのまま残る。
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これぞディスクシステム。いちいち面倒な作業だが、当時はメカ的なモノを操作している感じがして(訳分からん表現だな)、結構好きだった。ただひっくり返すだけなんだけどね・・。
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ステージ間のインターバルではドラキュラ城のマップと次のステージ&ボスの位置が確認出来る。
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1ステージの豪華なエントランスから大ホールを抜けた先の2ステージ。一転、レンガ造りの無骨な感じだ。相変わらず壁を叩きまくり肉を探す。折角連射の斧を持ってたのに間違ってクロスを拾う。ちょっと泣けたが、クロスは行きも帰りも仕事をするブーメランチックな動きなので使える。これも連射出来る様になると強い。
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悪魔城ドラキュラで最もムカつく雑魚敵第1位に輝いている(嘘)ミニメデューサ。こいつが独特の軌道で飛んで来て、ぶつかるとすっ飛ばされる(全部の敵、すっとばされるが)。ここはまだ良いが、落ちたら即死のとこでは超難敵だ。寝起きのパーマのオバサンを彷彿させる。
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このトラップはライフがいくらあっても即死。この真ん中は途中でしゃがまないと抜けられない(多分)。大抵のゲームでは、こういう落ちものトラップは強力な場合が多い。カラテカの柵を思い出した。
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炎を2連射で吐く骨柱。確か6発で破壊出来ると思う。カルシウムが豊富らしく耐久力があるので他の敵と絡むと厄介。間違って取ってしまった懐中時計だが、こういう時に使うと楽。
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このステージのボスはメデューサ。ここの雰囲気も素晴らしい。ステンドグラスをバックに闘う。最初は普通の女性の彫像なのだが(撮り忘れた・・)、スルーするとこんなになってしまう。寝起きのパーマおばさんのゴミ出し時みたいだ。頭のヘビをニョロニョロ飛ばして来るが、鞭の乱打でゴリ押し出来る。
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次は何処じゃい。この画面はシモンが左から右へザクザクという足音と共に歩いて行く。
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3ステージは空中庭園的だ。本当にこのゲームはグラフィクもサウンドも統一された世界観で素晴らしい。またメデューサの首がちょろちょろ。嫌いだ。武器は聖水になってしまった。せっかちなので歩きながら蝋燭をバシバシやるので、どうしてもポロッと出た武器を拾ってしまう。学習能力無しのアラフォーシモン。
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遠くに見える天守閣(西洋の城は何て言うのか分からん)。う~む、何度も書くが素晴らしいグラフィック。当時としては画像が綺麗とかではなく、何と言うかセンスを感じる。この頃のコナミの開発スタッフは素晴らしい。
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結構ボロボロで辿り着いたボス戦。ここは2人のミイラ男だ。時計があるから楽チンだ。と思ったら止まらない!慌てて鞭を乱打。包帯を飛ばして応戦するミイラ2人組。この後、残り1つのライフで勝利。アブネ。それにしてもミイラにしろ、ゾンビにしろ、キョンシーにしろ、何故アンデッド系は腕を前に力なく突き出しているのだろうか。謎である。
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いよいよ城の右側ブロックまで到達。ザクザクザク・・。
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鍾乳洞のある地下水道からスタート。半魚人&コウモリのコンビが鬱陶しい。水中に落ちれば即死だ。敵に当たると吹っ飛ぶので危ない。このゲーム、ジャンプの距離、幅は一定。空中での操作もきかない。タイミングをしっかり見極めなければ死あるのみ。
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地下を抜け、外に出る。ここは鳥&せむし男が厄介だ。鳥から落下したせむし男は着地してからピョンピョン跳ねまくるので、着地した瞬間に叩いておこう。って攻略ブログみたいな口調で書いてしまった。
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骨竜初登場。ウネウネと良い動きをするが、それどころではない。とっとと破壊だ。6発で壊せるはず。時間を止めれば楽勝だ。しかし何処のステージの背景も手抜き無しだなぁ。流石コナミ黄金期。
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ここのボスはフランケン&せむし男。うう~ん、ボスのモンスターのチョイスが素晴らしいなぁ。これぞ正統派モンスター。この大男に小男が乗っている絵は各種漫画やゲームで定番だ。もしやこれが最初か?!フランケンはボサッとしてて何て事ないんだけど、せむし男が跳ね回って厄介。ここでも懐中時計は効かず、鞭のみで闘うはめに。得てして大男は動きが遅く、小男は機敏に表現されるな。逆だと色んな意味で余計怖い。
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ドラキュラまであと一歩。この画面いちいち載せなくても良かった気がして来た・・。
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牢屋&拷問テイストなステージに突入。そっち系の人にはたまらないだろう。ここはスケルトンが多い。因みにここまでの敵の名称は勝手に俺がつけただけなので参考にしないように。049fe2a9.jpeg











何かの実験室のような場所に。うう~む、何処のステージもグラフィックに緊張感と閉塞感があって素晴らしいなぁ。赤スケルトンは破壊出来ず何度も復活する。壊れてる内にスルーすべし。
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お得意の偶然拾った斧を使い続けてたら連射ⅢGET。もう他の武器を取らないように注意せねば。確かここのボスは超強敵の死神。斧かクロスの連射があればどうにか闘えた記憶がある。不思議なもので、ラストに近づくにつれ、要所要所を思い出して来た。きっと苦杯を舐め続け、繰り返しプレイしたからなのだろう。
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出た~!メチャ強い死神。ブワッと複数の鎌を空中に出現させ、それがアラフォーシモンに向かって飛んで来る。当時ここで何度倒れたか・・。周りでも死神を倒せないという奴が多かった。今回は奇跡的に1発クリア!やはり斧の3連射が効いた。しかし死神も死ぬんだなぁ・・。
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遂にここまでやって来た。はるばるトランシルバニアから鞭1本でよくぞここまで頑張った。残るボスはラスボスのドラキュラのみ。やったるで。気合い入れるのは良いけど、焦って他の武器を取らないように注意だな。
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ステージが始まっていきなり躓く。足場が悪いとこをピョンピョンして行くのだが、大コウモリが連続で出現。おびき出して足場の良いとこで倒したら、また復活してるし・・。しかもステージ序盤だからハートが稼げず斧が使えない。ピンチだ。復帰プレイした俺にとっては最大の難所だったと言っても過言ではない。
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結局、意を決して跳ねまくって進み、無事に次の所へ。ここのコウモリのアルゴリズムは一定で無いと思われる。プレイした人じゃないと分からないだろうが、あまりこちらに向かって来ない時があった。単なるラッキーで進む事が出来ただけ。

しかし進んだ先も地獄。後にドラキュラシリーズ名物となる時計台だ。ここも素晴らしいグラフィックだ。時計台の中で闘うなんてのは、このゲームが初かもしれない。ここは鳥&せむし男が次から次へ湧いて来る。様子を見てる暇も無い。ここも勢いで進んで突破。敵に触れて弾かれると即死もあるので要注意だ。
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ドラキュラの元へ続く階段。空には月が。こういうとこにセンスを感じるんだよなぁ。ホント、この頃のコナミは最高だね。
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ドラキュラさんの安眠妨害。あれ?どうやって出て来るんだっけ?と思ったら右端に顔が。こなくそ!と叩きまくるもダメージを与えられない。
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ス~ッと上にいって体が出現。と同時にマントをバサッ!3WAYの火の玉がボワッ!うわ~やっと思い出した。この火の玉、1発食らうだけで4つもゲージが減る。ライフは16ゲージあるのだが、ここに来るまでに12ゲージになっていた。3発食らえば倒れてしまう。既に1発食らって、残り2発。キツイ。しかも頭以外はダメージを与えられない。アラフォーになったシモン、大ピンチだ!
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闘ってる内に、ドラキュラに倒されまくったあの日々を思い出した。確かこのタイミングでジャンプして頭を鞭で・・そうそう、こんな感じだ。これしか倒す術は無い。他の事ではあり得ない集中力を発揮して、マシンのように的確に同じ動きを続ける。そして・・やった!!最後の一撃がドラキュラの頭を捉えた。スポーンとすっ飛ぶドラキュラの頭。分かりにくいが右上の奴がそう。
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よっしゃ!クリアだぜ~!と完全に油断してたら、残ったドラキュラのボディをぶち破って変な奴が出現!ドラキュラ攻略は覚えていたのに、これは完全に忘れていたので超ビックリ。ここまでのカッコイイ正統派モンスターの流れを台無しにする風貌に愕然としながらも、勇敢に闘うアラフォーシモン。
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このカッコ悪いラスボスも頭しかダメージを与えられない。他のとこを叩いてもキンキンと金属音がしてダメ。コイツの武器はドラキュラ同様の3WAY火炎弾だが、ジャンプして体当たりして来る。徐々に端に追い詰められた場合、相手の大ジャンプの時しか下をくぐれない。アラフォーシモン獅子奮迅!
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死闘の果てにカッコ悪い化け物は「赤玉はら薬」に変化。いや~あそこでああ来るとは思わなかったな。恐らく当時も引っ掛かって、同じように焦ったんだろう。全く成長してないな・・。
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崩れ去る悪魔城。そして趣のあるフォントでのエンドロール・・感無量。
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その感動を打ち消すように2周目?が始まったが、もはや気力も残っておらず終了。今こうしてプレイしてみても本当に面白かった。先ず設定と世界観が良い。グラフィックが良い。サウンドが良い。ちょっとラストが厳しすぎるけどバランスも良い。当時のハードでこれだけの物を作ったコナミはやっぱり凄いと思う。

メタルギアにしろ悪魔城シリーズにしろ、第1作をリアルタイムでプレイした人間にとって、やはりコナミは特別なメーカーだ。MSXといい、ディスクシステムといい、コナミは皮肉にも、ある種危ういハードで魅力的なゲームを数多く作ってくれた。今思うと、ハードの制限や先の不安があったからこそ、開発スタッフは一丸となって持てる技術を結集し、後に語り継がれる名作を生み出す事が出来たのではないだろうか。

ディスクシステムの船出は先行き不透明で、ある意味危ういハードであった。利益率や書き換えなどへの不信感、メディアとしての不安定さを危ぶんで、多くのメーカーはゲーム開発を渋っていた。事実、ディスクシステムにゲームを供給したメーカーはROMに比べたら極端に少ない。そんな状況下、母体である任天堂は当たり前だが、コナミは本当にユーザーを楽しませてくれた。俺の青春時代はコナミと共にあったと言っても良い位だ。

大方のメーカーの予想通り、ディスクシステムは衰退していく。コナミも分かっていたはずだ。しかしMSXの時もディスクシステムの時も、栄えているハードだけではなく、言い方は悪いが落ち目のハードでも手を抜く事無く、面白いゲームを作ってくれていた。俺はコナミの回し者でも何でもないが、今こうして振り返ってみると、俺のゲームライフはコナミなくしてあり得なかった。

この悪魔城ドラキュラはディスク参入第1作目という事で、随所にコナミの気合いを感じる。後世では当たり前になったホラーアクションというジャンルを確立する布石になったゲームなのは間違いない。当時、ディスクはこんなに凄いのか!これからどんなゲームが出るんだろう?と大きな期待を抱かせてくれた1本。23年も昔のゲームだが、機会があれば是非プレイして欲しい。
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